二十四節気で今日2月19日は、「雨水」と呼ばれる日。降る雪が雨へと変わり、氷が溶け出す頃のこと。寒さが緩み草木が芽生え始めるため、昔からこの日が農耕の準備を始める時期の目安とされてきた。

そんな春の訪れを感じる日には、魚編に春と書き、春の季語にもなっている鰆(サワラ)を食してみてはいかがだろう。全長1mに及ぶ大魚なので丸ごとお目にかかれる機会は少なく、スーパーでは切り身で売られていることがほとんど。ブリやサバのように脂がたっぷり乗っていて、刺身にすればトロに負けないおいしさを味わえ、西京焼きや照り焼きにすればご飯が進む。一般的に魚は頭の方がおいしいとされるが、鰆は尾っぽ側の方が美味ということも覚えておきたい。

定番の味噌漬けや塩焼き以外にアレンジを楽しむなら、揚げ鰆のベトナム風のサラダがおすすめ。一口大に切った鰆を素揚げし、熱いうちにヌクチャム(ベトナム甘酢だれ)でマリネし、グレープフルーツのほぐし身やウドの薄切り、刻んだせり、スベアミントなどと一緒にマリネ液ごど和えるだけ。香ばしさがたまらない逸品である。