晩冬から春先にかけての切り干し大根は、袋に「新もの」のシールが貼られている。晩秋から冬に収穫した大根を寒風に当てて日干しした新ものができあがるのが、このタイミングなのである。

切り干し大根はあまり大袋のものは購入せずに、小袋のものを一度に水で戻して使うほうが良い。一度開封すると変色するのが早く、風味も変化するためだ。水で戻す場合は、1~2回水を替えながら軽くもみ洗いしてほぐしたあと、そのまま冷水に浸して10分ほどおけば簡単に戻すことができる。戻したあとは水気をしっかりと絞って使用する。

台湾では食べやすい長さに刻んだ切り干し大根をにんにくや醤油などでしっかり味に炒め、溶き卵を流し入れて束語焼きにして食べられている。太め千切りにした人参とツナと切り干し大根を一緒に鍋に入れてひたひたの水を入れて煮たたせ、醤油で味付けするさっと煮も常備菜としておすすめ。だしを使わずとも、ツナと切り干し大根から出る旨味で味がよくまとまる。